GPS調査と不貞行為の証明

GPSを使った浮気調査は、その後の浮気相手との示談や、離婚訴訟などで使用することを目的として行われます。その際にカギとなるのは、不貞行為が証明されることです。

不貞行為

浮気相手や不倫相手への慰謝料の請求をするためには、不貞行為の証拠が必要です。不貞行為として認められるのは、以下の3つがあります。

・ラブホテルの滞在時間が40分から1時間以上
・同じ相手と3回以上の肉体関係がある
・浮気相手の自宅に5回以上の訪問および1時間以上の滞在

1.ラブホテルの滞在時間が40分から1時間以上

ラブホテルの滞在時間が40分から1時間以上というのは、ホテルに入ってからシャワーを浴びて、1回から2回のセックスを終えて、ホテルを出るまでの、おおまかな目安と言われています。

2.同じ相手と3回以上の肉体関係がある

不貞行為の証拠として、同じ浮気相手と3回以上の肉体関係があることも重要です。そのため、一夜限りのワンナイトラブや、風俗店の利用だけでは不貞行為として認められません。

3.浮気相手の自宅に5回以上の訪問および1時間以上の滞在

浮気相手の自宅で密会しているケースで使われます。5回以上の訪問と1時間以上の滞在が目安となっています。仕事などの打ち合わせの場合もあるため、特に慎重に証拠を集める必要があります。

不貞行為に該当しない証拠

不貞行為に該当しない浮気調査の証拠には次のようなものがあります。

・ラブホテルの領収書
・ラブホテルの会員証
・浮気相手とのツーショット写真
・浮気相手とのSNSなどのやり取りのスクリーンショット

これらの証拠は、パートナーとの話し合いには使えますが、慰謝料請求や離婚訴訟の証拠として認められないので注意が必要です。

GPSを取り付けた後の浮気調査

ここでは、探偵が浮気調査でターゲットの自家用車などに、GPSを取り付けた後の調査の流れを解説します。

一定期間の放置

探偵が浮気調査のターゲットの自動車などにGPSを装着した後は、1週間から2週間程度、行動パターンを探るために放置します。

GPSから割り出した行動パターンから、浮気相手との密会場所などをおおまかに掴んでいきます。いくつかの候補地が見つかりましたら、尾行をすることもあります。

張り込み

GPSによる調査や尾行で、ターゲットがラブホテルなどに移動したことがわかった際に、場所を特定して張り込みをします。ラブホテルからターゲットが浮気相手と出てきたところを写真撮影または録画することが目的です。

この時点で浮気相手の名前や住居、勤務先などが不明の場合、自宅まで尾行して、居住地を確認します。相手の住所と氏名がわからないと、示談や訴訟のための内容証明郵便を送付することができないためです。

ラブホテルでの撮影

ラブホテルでの撮影で大切なことは、浮気相手が誰なのか?ということが明確にわかる画像や映像を残すことです。自動車のナンバーなどは身元確認の資料にはなりますが、浮気の証拠にはならないためです。

基本的には、ラブホテルの出口付近にカメラをセットして、録画撮影をします。張り込み用の自動車の後部座席に身を隠しながらという形が、比較的見つかりにくいようです。

外から見て撮影していることがわからないように、カメラをタオルなどで覆う工夫も行われます。

GPSの取り付け場所

GPSを使った浮気調査では、パートナーの持ち物や自動車などにGPSを実際に取り付けることから始まります。ここでは、GPSの取り付け場所について解説していきます。

自動車の場合

浮気調査のターゲットが自家用車などの自動車で移動することが多い場合、自動車にGPSを装着します。トランクやダッシュボードに入れるパターンもありますが、見つかりやすいのと、電波状況の点であまりおすすめできません。

自動車の底のバンパーやスペアタイヤの収納箇所が、比較的ターゲットに見つかりにくく、磁石で取り付けやすいと言われています。

バイクの場合

バイクで移動する機会の多いパートナーなどが対象となります。タンクやステップの下に取り付けることが多くなります。振動で落ちやすいので、粘着性の高い両面テープや磁石を利用するのがコツです。

自転車の場合

自転車にGPSを装着する際には、サドルの下が無難です。とはいえ、ロードタイプなどの自転車はサドルが小さめとなっているため、見つかりやすい傾向があります。自転車へのGPSの取り付けは、できれば避けておきたいところです。

バッグにGPSを入れる

徒歩での移動がほとんどのターゲットには、バッグなどの持ち物にGPS機器を入れる方法が採用されることもあります。バッグの奥の方に入れるのがコツですが、すぐに見つかることも考えられます。

スマートフォンアプリ

スマートフォンアプリの中には、GPS機能を持ったものも存在します。ターゲットのスマホにGPSアプリをインストールするやり方もありますが、違法性が高いことから、おすすめすることはできません。

スマートフォンアプリを使った浮気調査

浮気調査などで使用されるGPS機器の中には、スマートフォンアプリとして商品化されているものも存在します。

例えば、妻が夫のスマートフォンにGPSアプリをインストールして、夫の行動パターンを探るということも可能ではあります。探偵に依頼せずに自力で調査する場合の方法として、取り上げているサイトもあるほどです。

ところがこうしたGPSアプリを他人のスマホに無断でインストールしたことが発覚した場合、「不正アクセス禁止法」や「不正指令電磁的記録に関する罪」として、刑事事件に発展することもあります。

不正アクセス禁止法

不正アクセス禁止法に該当するのは、パートナーのスマートフォンやパソコンに、無断でGPSアプリをダウンロードしてインストールする行為です。

不正アクセス禁止法に違反した場合、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科せられます。パートナーのスマホの「パスワード」を取得するだけでも該当しますので、ご注意ください。

不正指令電磁的記録に関する罪

パートナーのタブレットやスマホに、許可なくGPSアプリをインストールした場合、「不正指令電磁的記録に関する罪」にも当てはまる可能性があります。違反した際には、3年以下の懲役もしくは、50万円以下の罰金が科せられます。

浮気調査でのGPS利用はグレーゾーン

探偵が浮気調査でGPSを利用することは、法律違反ではありませんが、法律で認められている行為でもありません。GPSの利用は一歩間違えると違法となります。そのためGPS調査はグレーゾーンの範疇であることを理解した上で、利用することをおすすめします。

プライバシーの侵害・器物損壊・不法侵入

探偵の浮気調査では、GPSを利用した方法も採用されています。
GPS機器を装着するだけで、ターゲットの行動範囲をチェックすることができることが理由です。

ところがこのGPSの利用には、やり方によっては法律違反となることも考えられます。ここでは、GPSの利用で違法になるケースについて解説していきます。

プライバシーの侵害

GPSを使った浮気調査には、プライバシーの侵害に抵触するリスクがあります。明確な理由がない限りは、誰もがプライバシーが法的に守られることが前提となっているためです。

パートナーの浮気や不倫の相手を探るために、他人の住居や勤務先などを突き止めることも、見方によってはプライバシーの侵害にあたります。他人には、パートナーである夫や妻、彼氏や彼女も含まれるので注意が必要です。

器物損壊・不法侵入

浮気調査でGPSを利用するパターンのひとつに、ターゲットの所有する自動車にGPSを取り付けるものがあります。仮にGPSの装着の際に、自動車のボディなどに傷をつけてしまったり、うっかり破損させてしまった場合には、器物損壊罪に該当します。

それから、探偵などが自動車にGPSを取り付ける時に、自宅の敷地内に無断で入った場合には、不法侵入として反対に訴えられる可能性もあります。

器物損壊罪は、3年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金が科せられます。それ以外に自動車の傷に対する修理代金などが請求されるかもしれません。

不法侵入は「住居侵入罪」としての刑事罰が存在します。3年以下の懲役または10万円以下の罰金です。